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なぜ秋春制か?
協会会長氏がサッカー協会公式サイトで、Jリーグのシーズン移行についての持論を述べた。

会長が持論を述べることはかまわない。
なぜ、移行すべきかの理由についてはこれまでと大差がない。
新しく、観客のリスク(熱中症やゲリラ豪雨と落雷の危険性)を上げてますが。
冬期だって、というかむしろ冬期の方が観客のリスクはあるんじゃないの、とは思うけど。

ま、それはそれとして。
協会会長が、なぜ、そこまで秋春制導入にこだわるか、がわからない。

ヨーロッパとシーズンを揃えることにより、海外移籍が活発になるという考えがある。
これは無理があるんじゃないの。
シーズンが移行したとして、それだけで海外(主にヨーロッパ)に移籍する日本人選手が増えるとは思えない。
単純に、選手の能力(サッカーの能力だけでなく、その国・地域・社会に適応出るか否か)の問題じゃないのか?
逆にヨーロッパから日本に優秀な外国人選手が来るかどうか?
これも疑問。
外国人選手の獲得は、要するにお金の問題だろう。
シーズン移行したとして、Jリーグの経営が大幅に改善し、大物外国人が獲得できるとは思えない。

高温多湿の夏期のパフォーマンス低下とケガの危険性はどうか。
確かに7月・8月にサッカーはキツいというのはわかる。
パフォーマンスも低下していない、とは言えまい。
では、現状でその状況を低減させる措置を協会なりJリーグが行っているかどうか?
夏期の試合間隔を週1回と徹底させるとか。
試合中給水する時間を設けるとか。
ベストメンバー規定の撤廃もしくは緩和を行うとか。
あまり重要と思われない試合(オールスターとか)を少なくするとか。
秋春制移行より、そっちが先なんじゃないの。
それらを行ったけれども、それでもまだダメで、いよいよ残された手法が秋春制となるんじゃないのか?

興業面についても氏は述べていて。
プロ野球のオフシーズンとなるから、メディアの扱いが大きくなり、Jリーグに興味を持ってもらうことを期待しているとのこと。
え、期待してるだけ?
一昔前に比べると、プロ野球の人気も落ちていると思うのだが、じゃあ、サッカーの扱いが大きくなっているか?
なっていない。
民放のニュースで見ることが出来るゴールシーンは、海外リーグの方が多くないかい?
シーズン移行してもその状況が劇的に改善するとは、ちょっと考えにくい。

あと、冬期にも国際大会があり、現行春秋制だと代表選手は一年中休めないということについて。
もっともではある。
ただ、協会として、その時期に国際大会を開催しないように働きかけているのか?
日本だけでなく、韓国・中国といったW杯出場国や東南アジアと共同してやってるのか?
辣腕で海外通の協会会長であらせられるそうですから、その手腕を対アジアにも十分に発揮してもらいたいところですが。

ということで、協会会長氏の述べられる移行の理由については、個人的にほとんど納得するところがない。
他に本意があるんじゃないかと疑ってしまう。
で、あちこちのブログを読んでいて一つだけ、こうなんじゃないかという納得させられる記事があった。
どこのブログか忘れたので、書かれた方、ごめんなさい。

その方、曰く。
協会の予算規模は百何十億という莫大なもの。
協会会長としては、この規模を維持させていかなければならない。
サッカー協会の最大の収入源は代表関係。
しかし、昨今、代表の人気は低落傾向にあり、となると協会収入にも大きな影響がある。
代表の人気をアップさせることは収入確保に直結。
今の代表に人気がないのは、面白いサッカーをしていないから。
なぜ、面白いサッカーができないか、それは夏期のパフォーマンス低下や過密日程の影響。
それを排除する方策としてシーズン移行を言い出したんじゃないか、と。
また、人気実力のある代表クラスのプレーヤーがすんなり海外移籍出来れば、代表の人気もアップすることが期待できる、と。

こういう考え方はあり得るなあ、と。
協会会長氏はJリーグの鬼武氏と考え方が違うと衝突したとかしないとか。
代表チームの価値をアップさせたい協会会長と、クラブの利益&拡大を目標とするJリーグの鬼武氏。
なるほど、全く向いてる方向が違うっすね。

ただ。
ホントに上記のようなことを協会会長氏が思っているかどうか、わからないけれど。
代表の人気が低落傾向にあるのは、やってるサッカーが面白くないからではない、と思うのよ。
日本の中ではサッカー人気がある程度の成熟期に入ったので、かつてのような代表人気はもう復活しないんじゃないのか、と。
今後はクラブ中心にサッカーは動いていくんじゃないのかなあ。
あと、今の代表が面白くないサッカーをしているとしても、それは選手が疲れているからではないと思う。
疲れよりも、監督の方がよほど大きな問題なんじゃないか、と個人的には思っている。

一応、協会会長氏は機関の決定に従うとはおっしゃってますが。
前会長時代のワンマン体制の記憶も新しいので、鵜呑みにはできませんねえ。

Jリーグでも協会でも、選手協会でも、積雪地域のクラブでもいいのだが、秋春制移行(ウィンターブレイク有り無しも含め)の試算をすべきでしょう。


余談。
解決すべき課題についても協会会長は述べているのだが。
インフラ整備について。
「インフラの整備については、自治体の理解や協力が不可欠です」とか。
「改修に動き出す自治体もあるかもしれません」とか。
「検討の余地は十分あるはずです」とか。
うーん、早ければ10年にも移行したいと考えている人物のコメントが、これっすか。
今現在(08年末)なにも手をつけていませんが、こうなったらいいなあ、と言ってるようなものじゃないっすか。
なにも解決策が示されていない。
こういうところが、反発を受けることをいい加減に理解してくれよう。
by ian-70 | 2008-10-07 10:50 | 日本のサッカー
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